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代表挨拶

ものづくりに原点回帰。

日本のもっとも古い器を連想する時は、縄文土器を思い浮かべるのではないでしょうか。
土が現在よりも人々の生活にもっと身近であった時代に、食器やお供物の入れ物として、ある種自然的に発生したのが最初の器で、それが時の流れとともに、様々な工夫や努力で、色々なカタチに生まれ変わりながら、今では私たちの生活に欠かせないモノのひとつとなりました。
人類の道具として最古のプロダクトは石器かもしれませんが、デザイン性を意識した最古のものづくりは器なのではないでしょうか。

私が社名として選んだ「UTSUWAMONO/うつわもの」は、古語であり、その意味は器と同じです。私は、この古い言い回しの言葉に、ものづくりの原点に帰りたいという想いを込めました。

私は、400年以上の歴史を持つ陶磁器の産地である波佐見町の陶磁器専門の商社に約7年間勤めました。入社当時は、器に熱心な興味があったわけでもなければ、陶磁器製品についての知識もほとんどありませんでした。しかし、仕事を覚えていくうちに、たくさんの人との出会いがあり、その生産背景を知れば知るほどに、陶磁器はもちろんのこと、ものづくりそのものに惹かれていきました。特に、波佐見焼は、陶磁器製品を分業体制で生産しており、ひとつの茶碗が出来上がるまでに、陶土屋、型屋、生地屋、釉薬屋、窯元など様々な職人を経由します。私は人情で繋がり合う波佐見の町と人にどんどん魅了されていきました。

UTSUWAMONO合同会社の在り方。

現代の日本は、モノに溢れています。しかも、どれも良いモノばかりです。バブル期では、需要と供給の絶妙なバランスのおかげで成立していた薄利多売の仕組みが現代社会では通用しにくくなっています。生産者の観点では、原材料、燃料、人件費の高騰やニーズの多様化に対して、販売価格の設定の比率がうまく調律できているとは言えず、結果として事業規模の縮小化や後継者不足が大きな課題となっているのを私は目の当たりにしてきました。消費者の良いモノを安く買いたいという心理は真っ当なものです。それがゆえに、大きく価格を変えることができない生産者がいるも現実です。
私どもには、ものづくりをする環境や技術はなく、あくまで中間的な役割を担う事業が主軸です。本来ならば、生産者が消費者に直接商品を販売する方法が、もっとも分かりやすく利益に繋がります。しかしながら、いくら現代社会の物流やオンライン化が便利になったと言っても、ものづくりをしながら、販売をすることは決して簡単なことではありません。

そこで私は、中間的な役割としての存在意義を見つめ直し、その在り方をオリジナルの方法でひとつ変えてみようと、独立し、UTSUWAMONO合同会社を立ち上げることにしました。

私は、独自に育んだ繋がりから、特にインド市場に着目しました。それはインド亜大陸の富裕層に無理矢理な価格設定で挑むのではなく、日本で生まれたモノの本来の価値を発信しながら、あらゆる層に手にとってもらえるような商品展開を目指しています。また同時に、インドの安い人件費で生産されるモノの価値も同じく日本市場に公平に流通させる目的もあります。

現時点では私の事業規模は小さなものですが、大地を一歩ずつ踏みしめながら、この企業理念を守り、サステナブルな取り組みを実現します。

会社情報

    商号   UTSUWAMONO合同会社
         UTSUWAMONO Inc.

   所在地   〒155-0031
         東京都世田谷区北沢2-30-14
         重宗ビル3F ロバート下北沢

    設立   2021年1月

  代表社員   正林 直也

  業務内容   貿易事業、インド製品の企画/生産/販売、
         貿易事業のコンサルティング/営業サポート、
         メディア運営など

 主な取引先   西海陶器株式会社
         有限会社マルヒロ

波佐見町のとある風景